2025-01

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雑多記事 9.『悟性』の意味の変遷

皆様は「悟性」という言葉をご存じですか?基本的に日常会話の中には出てこないですし、言論人の言葉としても余り使われません。悟性は「understanding」からの訳語であり、「理解する力」というニュアンスがあります。ジョン・ロックという哲学...
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雑多記事 8. 西田幾多郎②絶対矛盾的自己同一

「教えてくれーーー!!お れ は だ れ だ !!?」上記の台詞は萬画版『仮面ライダーBrack』の、主人公南光太郎の最後のコマのセリフです。光太郎は悪の秘密結社ゴルゴムに身体改造され、自分自身がもはや普通の人間ではない事に葛藤しながらも、...
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雑多記事7. 仏教と実存主義③「こだわり」と「自由」の中道こそが「自己実現」である

実存主義において「生きる目的を探す」事は、自分の人生を生きることは自分しか出来ない、という実存的な価値観の中心とも言える考え方になります。他方、仏教において「生きる目的を探す」事に拘ることは、しばしば執着と見なされます。両者は矛盾するのでし...
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雑多記事6.仏教と実存主義②実存主義の歴史と仏教との比較

実存主義哲学はなぜ今注目されているのでしょうか?理由としては現代社会が人間に機械になるように求めている事が大きいかも知れません。他者への配慮を機械的にこなすことを要求され、それができなければ弾かれてしまう。そんな不安の中で他人に配慮していた...
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雑多記事5. 時間論➀実存主義的な時間の捉え方

デカルトは近世において、哲学の分野で大きな影響を与えた事を何度も解説してきました。「我、思う、故に我あり」によって、主客分離、心身分離、時間の絶対視という革新的な視点をもたらしました。しかしその中で、デカルトは奇妙な説を唱えました。「この世...
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雑多記事4.仏教と実存主義➀釈迦が覚った真理

「自分は変えられる」。最も基本的なこの真理を釈迦が直観した時、仏教は始まったと言っても過言ではありません。釈迦は自らの覚りの中で様々な真理を見出し、それを弟子達に伝えましたが、それらはこの真理から派生したものなのです。釈迦が生まれた時代、イ...
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雑多記事3.西田幾多郎➀純粋経験と純粋理性

西田幾多郎によって大成された西田哲学は、日本人によって始めて成立した体系を持つ哲学であると同時に、理解するのが極めて難しい哲学でもあります。そこで、この西田哲学を、なるべくブツ切りに、そして一つ一つわかりやすく解説する事で、西田哲学の全体像...
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雑多記事2 アウグスティヌスと親鸞

自分の至らなさが目に付き思い悩み、自分はどんな存在なのかを知りたがる。もしくは、自分にとっての救いを求める。これは私達誰しもが人生において経験することです。そして、この事は哲学の中でも大きなテーマとして研究されてきました。この哲学の歴史の中...
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雑多記事 1.自我

「仏教は梵我一如を否定した」教科書などではこのように説明されます。これはどういうことか?そもそも梵我一如とはどんな思想かというと、この世界は宇宙の真理である梵(大我、ブラフマン)と私達一人一人の自我である我(小我、アートマン)があり、ブラフ...